診療科紹介
胃腸内科・胃腸外科
対象疾患と診療内容
●対象疾患
- ・胃潰瘍
・十二指腸潰瘍などの消化性潰瘍
・胃癌
・膵癌
・大腸癌などの癌疾患
・潰瘍性大腸炎などの慢性炎症性疾患
・虫垂炎などの外科手術を要する疾患
・胆のう炎・胆石症などの肝胆道系疾患
・腸閉塞など
●可能な検査・治療・手技
- ・内視鏡検査
・エコー検査
・MRI
・ヘリコパクターピロリ検査
・血液生化学的検査
- 腹腔鏡、胸腔鏡を使用した手術が可能です。
腹腔鏡とはおなかの中を観察する「カメラ」で、原理は胃カメラと同じです。腹腔鏡手術は、腹部に5-12mm程の穴を4-5箇所あけて、そこからカメラや専用の電気メス、鉗子(かんし)という組織を持ったりはがしたりする道具などを入れて、テレビモニターを見ながら行う手術です。
胸腔鏡とは胸の中を見る鏡のことです。実際には胸の中に直径10mm程度のビデオカメラを入れて、胸の中の様子をテレビ画面に映して観察します。
つまり胸腔鏡の手術というのはカメラで胸の中の様子を見て、特殊な手術器械を使って必要な操作を行うことをいいます。
時代とともに変遷していく胃腸疾患
時代とともに病気の考え方や治療法など、大きく変わっていく(変遷していく)ようです。胃や腸の病気でも、外科手術がどの病院でも安全に行えるようになった時代では胃潰瘍の胃切除術や開腹して取る胆嚢摘除術が主流だったのですが、昭和60年頃にH2ブロッカー(胃酸を強力に抑える飲み薬)が出現して胃潰瘍の胃切除術はゼロとなり、腹腔鏡(大きくお腹を切らないで、小さな穴からカメラと特殊な機材を入れる)での胆嚢摘除術がほとんどとなってしまいました。
文明化とともに急性虫垂炎が減り、手術患者さんも減っています。また内痔核(いわゆる痔)では切らないでお薬を注入して固めたり、レーザーで焼いたりするだけで切除の必要のない治療も広まっています。近年は胃カメラ、大腸カメラの技術や機械の進歩によって、癌があっても粘膜の表面部分だけを切り取って、手術をしなくてもがんの治療ができるようになりました。さらには、遺伝子、分子生物学の驚異的な発展によって、がんや難病の治療も少しずつ可能となっています。私は患者さんに「長生きしましょうね。今は超スピードで医療が進化していますから、昔は治らないとあきらめていた病気が、治る時代がすぐにきますよ。」とお話ししています。
胃腸科もその波に乗って進歩、進化しています。